貴族の「番犬」
2012年NHK大河ドラマ
平清盛を、番組脚本をもとに完全ノベライズ。
時は平安末期、武士が貴族の
「番犬」でしかなかった時代に、類いまれな才覚によって
「日本の覇者」へとのぼりつめた男・
平清盛。
その躍動感に満ちた新しい人間像をダイナミックに描く作品。




今からおよそ900年前、混迷を極めた平安末期。
この国の行く末を示すべく生まれたひとりの男
平清盛。
本当の親を知らないまま、武士の新興勢力・平氏のもとで育てられた少年は、
養父・忠盛とともに海賊討伐をおこない、やがて一人前のサムライへと成長していく。
青春期の清盛像を生き生きと描く、シリーズ第1巻。
NHK大河ドラマのシナリオを元に構成したノベライズ小説ということで買って見た。
出生と立場に悩む青少年期から争いや身分を超え貿易を通じた海外への雄飛を
織田信長より400年、
坂本竜馬より700年早く時代の開拓者として夢見た、
平清盛を中心に描く作品となっている。
脚本は、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」などで、高く評価されている藤本有紀さんです。
NHK大河ドラマを見ているせいか、情景描写が読み取りやすく、しかもテンポが速いためとても読みやすく、一気に読んでしまう一冊であった。
第2巻が発売されていると聞くが、NHK大河ドラマを毎週楽しみにしている為、もう少し経ってから購入しようかと思っている。



1185年檀ノ浦の戦いで平家一門が滅亡。
鎌倉でその報せを聞いた源氏の棟梁である源頼朝が、武士の世を初めて作った平清盛という男を回想するところからこの物語は始まる。
300年の平安を誇っていた貴族の世が乱れ始めていた。
この頃の武士は低き身分として差別されていた時代であったという。
第1巻では、
時の最高権力者であった
白河法皇の子を身ごもっていた白拍子・舞子と平氏の嫡男・平忠盛との運命的な出会い。
朝廷や王家は乱れに乱れ、次の世代、そしてそのまた次の世代をも狂わせていく事になる白河法皇の落としていった禍の種。
武家で始めて殿上人にまで登りつめた平忠盛。北面の武士として清盛とともに活躍した佐藤義清の出家。
清盛の終生のライバルとなる源義朝が関東で東国武士団の旗頭となる経緯など、何度も言うが飽きる事無く、一気に読んでしまう一冊であった。
NHK大河ドラマの
第1回「ふたりの父」から始まり、
第2回「無頼の高平太」
第3回「源平の御曹司」
第4回「殿上の闇討ち」
第5回「海賊討伐」
第6回「西海の海賊王」
第7回「光らない君」
第8回「宋銭と内大臣」
第9回「ふたりのはみだし者」
第10回「義清散る」
第11回「もののけの涙」までの11話の物語が描かれている。
大河ドラマを見ている人も、楽しめる一冊では無いかと思う。


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戦国城下町戦国虎太郎が戦国の地に建造させた巨大城下町。